公認心理師クイズ(18)教育に関する心理学
- 2018-9-8
- 国家試験対策
Q1.教育と教育現場における心理職の役割として誤っているものを選択せよ。
A.日本の学校に生徒指導という概念が取り入れられたのは、第二次世界大戦後である
B.「チーム学校」は、専門性に基づくチーム体制の構築、学校のマネジメント機能の強化、教職員一人ひとりが力を発揮できる環境の整備を方策として挙げている
C.子どもの教育における支援モデルである「3段階の心理教育的援助サービス(石隈,2009)」の一次的援助サービスとは、不登校・いじめ・非行・虐待などの問題状況により特別な援助ニーズを持つ「特定の子ども」への援助である
D.子どもの問題の解決には、さまざまな視点からの多面的な情報収集が必要である
A1.回答を見る
Cが正解です。Cは三次的援助サービスの説明です。一次的援助サービスとは、「すべての子ども」を対象に行う発達促進的・予防的な援助サービスです。ちなみに、二次的援助サービスとは、登校しぶり、学習意欲の低下、学級での孤立など、学校生活で苦戦し始めている、あるいは転校生など苦戦する可能性が高い「一部の子ども」の援助ニーズに応じるものです。
*参考文献:一般財団法人日本心理研修センター監修.公認心理師 現任者講習会テキスト 2018年版.東京,金剛出版,2018,85-96.
石隈利紀監修.学校での効果的な援助をめざして 学校心理学の最前線.京都,ナカニシヤ出版,2019,232p.
Q2.教師期待効果(ピグマリオン効果)の説明として、適切ではないものを選択せよ。
A.教師期待効果は、教師が特定の子どもに対する行動を意識しないうちに変化させることによって生じる
B.教師期待効果は、教師が特定の子どもに対して、高い期待をもつとヒントを与えたり、質問を言い換えたり、回答を待ったりすることによって生じる
C.ピグマリオンという名称は、ギリシャ神話から取ったものである
D.リー・クロンバック(Cronbach,L.J.)によって提唱された
A2.回答を見る
Dが正解です。クロンバックではなく、ロバート・ローゼンタール(Rosenthal,R.)らの研究に端を発しています。ちなみにクロンバックは、適性処遇交互作用やα係数で知られるアメリカの心理学者です。