こころJOB Books|誰もが知っている「緊張」の、誰も知らないアセスメントとアプローチ

BPSモデルで理解する

誰もが知っている「緊張」の、誰も知らないアセスメントとアプローチ

症状、ストレス、対人関係などに悩む人の診かたが変わる

 

身体と心の「緊張」を読みほぐす!

心の悩みはさまざまな形で身体や感情、対人関係に現れます。その1つが緊張です。緊張という1つの体の反応を中心に、BPSモデルをもとに、人(クライエントなど)の見立て・アセスメント、心理職による具体的なアプローチ法についてまとめました。日々のカウンセリングや援助に役立つ一冊です。

 

◆編著

淀川キリスト教病院緩和医療内科・ホスピス 医長 山根 朗
和光大学現代人間学部心理教育学科 教授 髙坂 康雅

 

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本書の特徴
★心療内科医×公認心理師の共同企画本!
★3つの代表的なケースを通して「緊張」を学ぶ
★身体的アプローチ、心理学的アプローチ、社会的アプローチの3方向から対応を解説!
★緊張を知ることで、来談者(クライエント、患者)の理解につながる
書誌データ
・価格:3,630円(本体3,300円+税)
・発行:2023年6月
・サイズ:A5判 216頁
・ISBN-13:978-4-8404-8180-9

 

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「はじめに」より

本書は「緊張」と「BPS(Bio-Psycho-Socialあるいは生物心理社会)モデル」と「多職種連携」の実践書です。出版を前に友人から「マニアックだね」と言われましたが、これは重箱の隅をつつく本ではありません。

本書では3つのケースを中心に取り上げます。さまざまな緊張を柱とし、身体のこと(解剖学・生理学、疾病)、心のこと(精神疾患よりも心理学的な事柄やストレス)、社会のこと(関係性など)を、実践レベルでどう対処できるのかを解説しています。

1つ目のケースは筋肉の緊張やパーソナリティが関与している肺がん患者における呼吸困難の症例です。2つ目のケースは対人関係で生じる緊張と、心の防衛が強い(固い)緊張型頭痛の症例で、3つ目のケースは親子関係における慢性的な緊張状態が関与する過敏性腸症候群の症例です。これらは医療機関やカウンセリングルーム、あるいは教育機関において、決してまれではない、アセスメントしにくいケースの代表だと考えます。これらを題材に、緊張のメカニズムを解説し、アセスメントとアプローチ方法まで幅広く紹介します。

第1章「緊張のメカニズム~そのとき、身体に何が?~」では、緊張とは何か、身体と心の接点である自律神経系と、緊張しやすい気質やパーソナリティについて考えます。第2章「緊張の現れ〜身体と心と関係性に〜」では、緊張が身体や人の認知・感情・パフォーマンスに与える影響、親密な関係性への緊張の現れ、精神疾患の位置づけなどを解説します。第3章「緊張のアセスメント~BPSモデルで仮説を立てる~」では、3つの仮想ケースの詳細に触れ、第4章「緊張に対する治療・アプローチ」では、リラクセーション法や心理療法にとどまらず、自分自身の緊張緩和ついて説明し、治療者の内面にまで切り込みます。

本書を通してクライエントや患者、そして自分自身のことをより理解し、より良い治療につながればうれしく思います。

2023年4月
淀川キリスト教病院緩和医療内科・ホスピス 医長 
山根 朗

編者より

●山根 朗●
緊張しやすい人だけでなく、息が苦しくなったり、身体が痛くなったりする人に、またそういった方の支援にあたる方にぜひ読んでもらいたい一冊です。息が苦しくなったり、身体が痛くなったりするのは、「緊張」が引き起こしている症状かもしれません。わかりにくい「緊張」という現象を、身体と心と社会(関係性)という切り口から言語化し、具体的な介入ポイントと方法を探索していきます。

●髙坂康雅●
心理臨床の場面ではクライエントが緊張している場面が多々あります。心理職はついつい心の問題だけで捉えがちですが、身体も社会も含めて捉えることが必要です。本書を読めば、緊張のアセスメントと対応のポイントを押さえることができるはずです。

YouTubeで本書の魅力を紹介!

編集担当より

「緊張して眠れない…」「あの人と話すとき、いつも緊張する」「肩の緊張をほぐしましょう!」。私たちは当たり前のように「緊張」という言葉を用いて心身の状態を表します。ですが、そのとき身体や心の中で何が起きているのかを正しく理解している方は少ないでしょう。本書は、「緊張」をBPSモデルで解説しています。1人の来談者(クライエント、患者さん)をあらゆる視点からアセスメントしていく考え方を身に付けることは、その方の理解に役立つことと思います。

 

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