サイコロジカル・ファーストエイド(PFA)|心理士が選ぶ!公認心理師試験で押さえておきたいキーワード
- 2022-5-19
- 国家試験対策
サイコロジカル・ファーストエイド(PFA)
サイコロジカル・ファーストエイド(psychological first aid ;PFA)とは、事故や災害など、危機的出来事に見舞われた人々に対して、支援者が心理社会的支援を提供できるよう、WHO(世界保健機関)が提唱しているガイドラインのことです。心理的応急処置とも呼ばれます。
体のけがと同じように、傷ついた心も初期のケアがきちんとできていなければ、問題が長引いたり、元気そうに見えていても後から落ち込んだりといったことが起きてしまいます。そうならないために、PFAでは支援対象者のニーズを把握し、対象者が持っているレジリエンスを発揮して回復できるようなサポートを行います。
災害時のケアとして、心理的デブリーフィングというものがあります。これは、つらい体験をした人にその体験を振り返させることで、心の整理をつけていくことを目的としたケアの方法ですが、心理的な負担になってしまい、かえって逆効果になってしまうといった場合もあります。PFAの目的は、支援対象者へ心の負担をかけないこと、安全の確保、気持ちの安定、心のケアだけでなく、必要があれば生活上の手助けをすること、家族・友人・地域などのコミュニティのつながりを取り戻すこと、問題への具体的な対処法を伝えること、必要な支援に応じて適宜他機関につなぐことが挙げられます。
予想問題を解いてみよう!
サイコロジカル・ファーストエイド(PFA)を活用できる場面として、最も適切なものを1つ選べ。
①クライエントとの初回の面接
②心理検査を実施する場面
③子供とのプレイセラピーの場面
④企業での定期面接
⑤事故現場での被害者への救援
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正答:⑤
【参考文献】
1)兵庫県こころのケアセンター.災害時のこころのケア:サイコロジカル・ファーストエイド 実施の手引き.原書第2版.東京,医学書院,2011,192p.
2)ベティ・キッチナーほか.メンタルヘルス・ファーストエイド:こころの応急処置マニュアルとその活用.東京,創元社,2021,392p.
(文・構成/公認心理師・臨床心理士 南 舞)
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